2014野焼き支援ボランティア(1)- 1年ぶりの再訪

 3月8日(土)、今年の私の野焼き始めでした。

 場所は昨年も参加した「長野牧野」の野焼き。普段見ることのできない高地からの絶景が眼前に広がります。
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 画像中央の山と山の間の切れ目がカルデラ・外輪山の切れ目でもあり、その向こうに大津町や熊本市が広がっています。




 地元の牧野組合の方の中には、1年ぶりにお会いする懐かしい顔がありました。そして今回は若い方も多かったように思います。とても賑やかでした。

 ボランティアは4班構成、総勢約30名。初心者研修を受けて野焼き初参加の方が各班2,3名いらっしゃるようでした。見た感じ、私より若い方も。とても嬉しいことです。

 それでも、班内を見回して結局ジェットシューターを背負うのを引き受けました。満タンで20L。今回はいつもより少なめだということですが、たぶん15キロくらいはあるかと。特に午前中は“転げ落ちそうな”急峻な斜面での作業。アップダウンがあって、足腰や心肺機能のいい鍛錬になりましたw。


 そして今年も見ることができました。一気に火がなめ尽くす壮大な野焼きを。(※作業後リーダーの許可を得て撮影)
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 火からはかなり離れているのに暖かい。そして下の画像は、同じ班の、野焼き初参加のボランティアさんに撮影していただきました。
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 その後お元気でしょうか? 初参加だったのに、私のために様々な気遣いをしてくださり、ありがとうございました。ぜひまたどこかの現場でお会いできたらと思います。
 あとで知ったのですが、某TV局の元アナウンサーの方だとか。どうりで受け答えがハキハキとしてしておられました。


 上の画像から下の画像まで時系列順になっていますが、この広大な場所が一気に短時間で燃えるのです。
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 感嘆の声をあげずにはいられません。


 この牧野の野焼きはこの日と翌日曜日の二日連続行われます。そして二日目の終了後は・・・そう、焼肉交流会。

 そしてこの日、作業終了後発表がありました。翌日の阿蘇北外輪山方面の野焼きは晴天なのに延期決定だと。なぜか。まだ雪が残っているせいです。九州なのに雪ですよ雪。



 

桜色

 かつて教科書にも載っていた大岡信さんの「言葉の力」には、次のようなエピソードが記されている。

染織家が美しい桜色に染まった糸で織った着物を見せてくれた。感銘を受けた筆者は、その色を何から取り出したのか尋ねる。染織家の答えは桜から。筆者は桜の花びらを煮詰めて取り出したものだろうと思ったが、実際は桜の皮からその色が取れるという。それも一年中どの季節でもとれるわけではなく、桜の花が咲く直前のころしか取れない。・・・

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 ソメイヨシノの蕾が丸々とふくらんでいるのに気づいて嬉しくなった。そういえば、幹もほのかにピンクがかって見えはしないか。

ピンクダリアをたずねて

 私の中では今は下火になったが、かつてツバキ(椿)の品種を集めるのに夢中になったことがある。いろいろ育ててみた過程で、自分の中で最高の品種と思うのが「ピンクダリア(Pink Dahlia)」。

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 しかし、このアメリカ産の洋種椿、なかなか巷で見かけない。すでに一株持っているが、どんどん成長する椿ではない。しかも他品種より弱い感じがする。美人薄命っぽい。
 我が家から絶やすまじと、かねてよりもう一株欲しいと思っていた。購入するとしたら、しっかりした接ぎ木苗に限る。探し続けて何年経つだろう。それは5年以上前になるかもしれない。熊本市の春の植木市で数鉢みつけた。そのときその場で即決して買えばよかった。しかしそうはしなかった。買う気満々であとで再び訪れた時には、長崎から来た先客にすべて持って行かれてしまっていた。その翌年、今度こそと思い、勇んで買いに行ったが、その業者自体が店を出していなかった。それっきり・・・・・。なにかほかの趣味でも同じ経験を繰り返している気がする。


 しかし、ついに機会が訪れた。


 福岡県久留米市で開かれる「第5回久留米つばきフェア」(H26.3.15-23)に出かける機会に恵まれたのだ。特に今年は「久留米市世界のつばき館」がオープンするとあって、宣伝にも力が入っている感じがした。世界の原種ツバキ110品種を展示する日本最大級の施設らしい。
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 この施設の立派さ、こんな温室欲しいと思うほどであった。
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 きっとすごいものが植えてあるんだろうけども、残念ながら今の私にはさほど関心なし。だって一途に探し求めているひとがいるわけだから。

 このすぐそばに苗直売所もあったが、お目当てのものは無し。売り子に尋ねてみるが、持っていないとの返事。そうだよな、そう簡単に見つかっちゃ味気ない。






 でもそれは突然目の前に姿を現した。世界のつばき館の隣の「ツバキ庭園」の中にそれをみつけてしまった。ピンクダリアの巨木を。
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 花の時期にはまだ早過ぎた。でもこんな堂々とした姿を初めて見た。育て方によっては、あの弱々しい苗がこんなに大きくなるのだ。さすがにこれを購入はできないが眼福眼福。
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 自分の背丈より低いツバキを見慣れている私にとっては、椿の巨木が植栽されているこのエリアは目新しかった。中には樹齢80年を越えている「太郎冠者(たろうかじゃ)」も存在した。




 ツバキ庭園を抜け、草野小学校に出、さらに「つばきの小径」を通って奥の奥の「久留米つばき園会場」に向かう。するとそこは、普段小苗でしか見る機会のないツバキの品種が、樹木としてあちこちに存在した。





 久留米つばき園会場にも苗即売所が出ていた。早速物色するが目的のものは無い。それで売り子の一人、年配のご婦人に「ピンクダリア」を持っていないか尋ねてみる。すると・・・

 「自宅に大苗はあったけど鹿児島の人が買っていった。小苗があると思うが、主人に聞いてみないと・・・」。

 辺りにそのご主人と思しき人はいない。仕方なく、ひとしきり会場をぶらぶらして、再び販売所に戻ってみた。すると先ほどの女性と一緒にご主人と思しき男性がいた。それで早速交渉開始。

 小苗があるが、せっかく熊本からいらしたので販売しても良い、との返事。早速ご自宅に案内してもらった。



 ご自宅にはこれまた大きなピンクダリアの木があった。
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 まだ地植え状態のピンクダリアの苗。
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 花芽のついた苗を目の前で掘り上げてくださった。
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 何年も思い焦がれていたツバキの品種をやっと入手できました。Nさんご夫妻、ありがとうございました。

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 このピンクダリアという品種、接ぎ木苗でしか育たない。しかも接ぎ木の成功率も他の品種より劣るらしい。ツバキ離れした稀有な美しい花だと思うが、そのあたりがあまり広まっていない理由かもしれない。

2014野焼き支援ボランティア(2)- 県外ボランティア多数

 3月22日、今年二回目の野焼き支援ボランティアに参加しました。

 今日の牧野(ぼくや)は「町古閑牧野」の牧場の方。初めて作業する場所ですが、予想以上に広大な牧野でした。外輪山の東側、大分県との県境に近いところにあり、こんな場所に放牧に適した広大な土地があったというのが新鮮な発見でした。

 前日の春分の日、阿蘇は雪が降ったそうです。その翌日は晴天にもかかわらず、草が乾いていないということで、この牧野以外の野焼きはすべて延期になっています。本日唯一野焼きが行われた場所でした。またこの日は朝の冷え込みが大変厳しく、牧野の至る所で午後でも残っている霜柱や多少ぬかるんだところを見かけました。



 朝の集合風景。組合長さんの挨拶。
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 この日のボランティアは30数名。6班に分かれ、各班が4~5名地元の組合員さんと共に働くので、けっこう大人数です。

 今回注目すべきことは、県外からのボランティアだけで半分ほどを占めたこと。世の中ちょうど三連休。それを利用して県外から野焼きに参加しているのです。熊本への観光を兼ねて野焼きに参加するという計画を実行している方々が実際にいるのです。一番遠くは「新潟県」から参加のボランティアリーダーUさん。ほかにも覚えているだけで「山口」、「福岡」、「佐賀」、「宮崎」からも参加者あり。また「東京都」から参加の若い女性たちもいらっしゃいました。皆さん阿蘇の草原の魅力に取りつかれた方たちでしょう。反対に、若い男性は・・・いたのかな?いなかったような。ボランティアもだんだん高齢化しているので、私より年下の若い方々の参加が特に気になります。そういえば私たちの班にお一人、とびっきりの美人Sさんが加わっていらっしゃいました。お若いのに気遣いのできる方でもあり感心しました。


 昨日の天候の影響で、午前中はやはりあまり燃えませんでした。(休憩中に許可を得て撮影)
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 私たちの班はたぶん一番アップダウンの激しい場所の火消しを担当。目も眩むようなものすごい傾斜地です。遠くに阿蘇五岳の根子岳が見えます。赤いラインが私たちの移動ルート。
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 燃え具合が芳しくありません。日当たりのいいところでは土の表面から水蒸気が蒸発しているのが見えるほど土もまだ湿っているようです。この冬の大雪で大きな枝や幹の折れた樹木も見かけました。
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 写真を撮れたのはこの数枚だけ。

 実はこの日、体が本調子ではありませんでした。野焼き前日の13キロのランニングのせいで、太腿の筋肉の痛みを感じていたからです。そのためいつもは引き受けるジェットシューター係も今回はあえて引き受けませんでした。それでも午前中のアップダウンは何とか持ちこたえたのですが、午後の作業開始後には、特に下り坂で痛みがひどく出るようになったので、より楽なコースを移動できるよう配慮してもらうことを初めて経験しました。




 午後最後の作業は、辺りを見渡せるたぶんその辺りで一番高い丘、絶景の場所の野焼きでした。眼下では他の班が行なっている野焼きが見えます。その炎の大きさや燃え具合から、午後になって草がよく乾いてきているのが見て取れます。

 私たちの仕事は、その見晴らしの良い尾根沿いの防火帯での作業。ただし私たちがいる尾根を境に、反対側の斜面は決して火が入ってはいけない場所でもありました。

 まず、私たちのいる尾根(防火帯)から火入れ。あらかじめ斜面を尾根から下へ数メートルの幅で帯状に焼いておくのです。それは防火帯(尾根)の横にさらに防火帯(もう燃えるものがない焼跡)を作る感じでしょうか。火は少しずつ草を焼きながら、斜面を上から下にゆっくりとおりて行きます。防火帯が徐々に拡大していくのです。そしてある程度斜面の上部が焼けたところで一番下から火を入れると、今度は火が斜面を一気に駆け上がって野焼き完了となるのです。火を入れるのにも順番があり、安全に最大限の配慮をして行うのです。

 ところが今回その下からの燃え方が予想外に早く激しかったのです。下からの火は見る見るうちにこれまで見たこともないほど巨大化し、すでに焼いた部分と尾根にある数メートルの防火帯の幅をはるかに越えて高く長く伸び、反対側のカヤをわずかながら舐めたのです。

 飛び火!

と大声で叫びました。その現場をちょうど目撃する第一発見者の一人になったのです。すぐさまそばにいた地元の組合員とジェットシューター係が燃え始めたカヤの中に飛び込んで、消火にあたります。緊迫感のある殺気立った瞬間です。一旦入った火はなかなか消えません。そうするうちに、組合長が血相を変えて動噴のホースを持って駆け寄り、火に目がけて放水。少し焼いただけで無事に鎮火しました。


 この日いつもより作業終了時刻が遅くなりました。そしてお土産として新鮮な阿蘇のイチゴをいただきました。