心に残っている料理: 味噌汁2作品

 冬期講習会もいよいよ最終日近くになってきました。中三は最初の入学試験が約2週間後に迫っています。入試対策の一環で作文指導を何度もするわけですが、最近次のお題で作文を書いてもらいました。


《問題》
国語の授業で、「心に残っている料理」をテーマにして、簡単なスピーチをすることになりました。あとの条件に従ってスピーチをするための原稿を書きなさい。ただし、文末は「です」「ます」調で書くこと。
☆ 三段落構成とすること。
☆ 第一段落は、次の《 》内の一文とし、料理名がわかるように、( )内に適当な語句を書くこと。
   《私の心に残っている料理は( )です。》
☆ 第二段落には、その料理がなぜ心に残っているのかを具体的に書くこと。
☆ 第三段落には、その料理を通して感じたことや思ったことを具体的に書くこと。
☆ 全体を百五十字以上、二百字以内でまとめること。


 提出された作文がこれ↓ (本来は縦書きの原稿用紙)


 私の心に残っている料理は、母が作るみそ汁です。
 なぜかというと、母が作るみそ汁には不思議とぬくもりや暖かさを感じ、とてもおいしいからです。これが、おふくろの味だと思いました。
 私は心をこめて作られたぬくもりのあるみそ汁に衝撃を受けたので、僕もそのような料理を作りたいと思いました。



 これは一見感動的に見えますがウソ作文です。とはいえ、たいていの生徒はこのような良い意味で心に残る料理を書いてきます。しかし、今回は違うものもありました。

 

 私の心に残っている料理は幼稚園のときにむりやり食べさせられたみそ汁です。
 それは一口食べたら気持ちが悪くなるほどまずかったのですが、むりやり食べさせられて何度も吐いてしまい、みそ汁を食べられなくなったので今でも心に残っています。
 この経験から、人に強制的に嫌いな食べ物を食べさせてはいけないと思いました。



 悪い意味で心に残っている料理を書いたとしても内容を一から書き直せとはなりません。これはこれで視点が面白かったので皆の前で読み上げました。


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《模擬試験の時に、生徒が持ってきていたお弁当。ちっちゃくてかわいらしかったので撮影させてもらいました。親の作ってくれたお弁当、心に残る料理になるでしょうか》



《おまけ》

 私の心に残っている料理は父が作ってくれたナポリタンです。
 父は若い頃、レストランでアルバイトをしていたと言っていました。だから料理には自信があると言っていました。


 いつもはおとなしい女生徒の作文。感動的な結末かと思いきや、

しかし実際に作ってみると、ベーコンはこげていました。言っている事とやっている事が矛盾していたので面白かったです。
 この料理から、大口をたたくのはひかえようと思いました。


 本をたくさん読んでいる生徒で、いつもは中学生っぽくない作文を書くのですが、今回は先の作文に影響されたのかかなりはじけていました。
 でも、これも含めて、家族が作ってくれた料理についての作文が多かったように思います。中学生ですので住んでいる世界が狭いですし、味覚もそれほど発達していないだろうと思いますが、家族に関する内容が多かったのはなんとなくホッとしました。


 ちなみに今年の中三には、いわゆる偏差値上位校を受験する子から勉強苦手の子までいます。数名がたぶん1月末で進路が決まり塾を卒業してゆき、他の十数名が3月初旬の公立入試まで受験勉強に励むことでしょう。体を壊さずガンバレー!!!


※追記 作文の文章をもっと洗練されたものにすることもできますが、その子のそのときの能力、精神状態、教育的効果などを鑑み、どこまでつっこんで推敲させるのかのさじ加減はその場にいる教師だけしか行えません。

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