生死を分けたもの

 去る7月12日未明の阿蘇豪雨。激しい雷雨による山腹崩壊で、家をも簡単に破壊するような大岩混じりの土石流が発生。大量の土砂と杉の倒木が民家に押し寄せました。

 その日未明、あまりにひどい雷雨の中、自動車を高い場所に移動させようと庭に出ると、もう自宅前の道を泥水が流れ下り始めていました。車の移動を断念したそのとき、倒木や大岩を巻き込んだ大量の土砂がすでに自宅に迫ってきていました。それは一段低い所にある隣家を直撃し、自宅前の牛舎にも押し寄せました。牛舎が土砂を受け止め何とか持ち堪えてくれるかもしれないと考えたそうですが、それはきしむ音をたてながら真ん中から崩壊。赤牛は流され、大量の土砂がついに自宅庭に流れ込んできました。
 
 とっさに庭奥の小屋に逃げ込み、立てかけてあった梯子を上り始めたそうです。その四段目を上ったところで土砂に追いつかれました(当時梯子はこの画面から外れた右の方に立てかけてあったそうです)。そしてそこからなんとか(画像にも見える)二階部分によじ登ることができ、寸でのところで自分の身を逃れさせることができました。
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 庭にあった複数の自動車はこの小屋の奥まで土砂によって押し込まれ、牛もこの小屋の奥に閉じ込められたそうです。


 その後、県外からも駆けつけた友人たちの迅速な手助けで、今は大量の土砂や倒木は庭の真ん中からは消えていました。母屋は何とか残りましたが、土砂が流れ込み、畳がすべて取り除かれ、開口部はシートで覆われ、人が生活できるような状況ではありません。
 真っ先に土石流を受け止めた牛舎があったあたりには、まだ土砂が山と積まれています。万一二次災害が起きた場合の防波堤の役割を果たすために敢えて残してあるとのことでした。

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 今も避難所生活。暮らしの元手が一瞬で失われました。

 でもそこから、何とか、何とか、立ち上がろうとしています。

 微力ながら応援。

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