ピンクダリアをたずねて

 私の中では今は下火になったが、かつてツバキ(椿)の品種を集めるのに夢中になったことがある。いろいろ育ててみた過程で、自分の中で最高の品種と思うのが「ピンクダリア(Pink Dahlia)」。

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 しかし、このアメリカ産の洋種椿、なかなか巷で見かけない。すでに一株持っているが、どんどん成長する椿ではない。しかも他品種より弱い感じがする。美人薄命っぽい。
 我が家から絶やすまじと、かねてよりもう一株欲しいと思っていた。購入するとしたら、しっかりした接ぎ木苗に限る。探し続けて何年経つだろう。それは5年以上前になるかもしれない。熊本市の春の植木市で数鉢みつけた。そのときその場で即決して買えばよかった。しかしそうはしなかった。買う気満々であとで再び訪れた時には、長崎から来た先客にすべて持って行かれてしまっていた。その翌年、今度こそと思い、勇んで買いに行ったが、その業者自体が店を出していなかった。それっきり・・・・・。なにかほかの趣味でも同じ経験を繰り返している気がする。


 しかし、ついに機会が訪れた。


 福岡県久留米市で開かれる「第5回久留米つばきフェア」(H26.3.15-23)に出かける機会に恵まれたのだ。特に今年は「久留米市世界のつばき館」がオープンするとあって、宣伝にも力が入っている感じがした。世界の原種ツバキ110品種を展示する日本最大級の施設らしい。
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 この施設の立派さ、こんな温室欲しいと思うほどであった。
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 きっとすごいものが植えてあるんだろうけども、残念ながら今の私にはさほど関心なし。だって一途に探し求めているひとがいるわけだから。

 このすぐそばに苗直売所もあったが、お目当てのものは無し。売り子に尋ねてみるが、持っていないとの返事。そうだよな、そう簡単に見つかっちゃ味気ない。






 でもそれは突然目の前に姿を現した。世界のつばき館の隣の「ツバキ庭園」の中にそれをみつけてしまった。ピンクダリアの巨木を。
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 花の時期にはまだ早過ぎた。でもこんな堂々とした姿を初めて見た。育て方によっては、あの弱々しい苗がこんなに大きくなるのだ。さすがにこれを購入はできないが眼福眼福。
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 自分の背丈より低いツバキを見慣れている私にとっては、椿の巨木が植栽されているこのエリアは目新しかった。中には樹齢80年を越えている「太郎冠者(たろうかじゃ)」も存在した。




 ツバキ庭園を抜け、草野小学校に出、さらに「つばきの小径」を通って奥の奥の「久留米つばき園会場」に向かう。するとそこは、普段小苗でしか見る機会のないツバキの品種が、樹木としてあちこちに存在した。





 久留米つばき園会場にも苗即売所が出ていた。早速物色するが目的のものは無い。それで売り子の一人、年配のご婦人に「ピンクダリア」を持っていないか尋ねてみる。すると・・・

 「自宅に大苗はあったけど鹿児島の人が買っていった。小苗があると思うが、主人に聞いてみないと・・・」。

 辺りにそのご主人と思しき人はいない。仕方なく、ひとしきり会場をぶらぶらして、再び販売所に戻ってみた。すると先ほどの女性と一緒にご主人と思しき男性がいた。それで早速交渉開始。

 小苗があるが、せっかく熊本からいらしたので販売しても良い、との返事。早速ご自宅に案内してもらった。



 ご自宅にはこれまた大きなピンクダリアの木があった。
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 まだ地植え状態のピンクダリアの苗。
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 花芽のついた苗を目の前で掘り上げてくださった。
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 何年も思い焦がれていたツバキの品種をやっと入手できました。Nさんご夫妻、ありがとうございました。

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 このピンクダリアという品種、接ぎ木苗でしか育たない。しかも接ぎ木の成功率も他の品種より劣るらしい。ツバキ離れした稀有な美しい花だと思うが、そのあたりがあまり広まっていない理由かもしれない。

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