料理の繊細さ

 熊本のランチスポット60軒を紹介した「くまもとランチハンター」(880円)という本を、書店で見つけて即購入してしまいました。掲載店にこの本を持参し、注文の時に伝えると、ランチが500円または1000円になるというもの。会計時に本の所定の欄に、その店の印を押されてしまうので、一軒の店に対して一度だけ利用できます。また、この価格で食べたいならば、人数分本を買わなければなりません。有効期限が4月12日から7月11日までの3ヶ月あることもうれしいです。
 書店ではこの本と並べて、別の500円ランチ本(980円)も販売されていましたが、内容を見比べて、こちらが魅力的でした。


 早速1軒目のお店に行ってきました。おかしかったのは、同時にうちらも含めて3組5人が入店した時、皆がこの本を持っていたこと。テーブルは別々なのに自然と5人で会話することに。




 ゴボウチップスの乗った自家製野菜サラダの後に、この9種類の前菜が来ました。 
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 ものすごく手の込んだ料理が少量ずつ乗っており、まず見て楽しむことができました。いざ食べる段になると、食べるのが惜しい気になります。その繊細さに感嘆の声を思わずあげてしまいました。右列中央のは、いなり寿司の外側がこんにゃくになったようなもの。詰めてあるご飯の奥にもわさびか何か。


 メインは3種類から選ぶことができましたが、私が選んだのはシーフードの和風ブイヤベース。他所でこれがランチに出てくるのをあまり見たことがないような気がします。
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 最初一口食べたとき、味が薄いと感じたんですが、食べ進むうちに感覚的に少しずつ濃くなって、最後にはちょうど良い旨味になってくるのです。半分くらい食べたところで、別に付いていたゆず胡椒を少量入れると、今度は別の料理を味わっているかのような錯覚に陥りました。一つの料理がだんだん味が深まり、異なった味で2度楽しめるといったらよいでしょうか。完食してしまいました。
 数えきれないほどの多種類の野菜とエビ、イカ、アサリ、ホタテ、白身魚などが使われています。


 デザートの「桜のアイスクリーム」。
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 桜と聞いてはいても、一口食べるとイチゴの味がしそうな気がしましたが、はい、確かにさくらでした。もっと正確に言うと、桜餅の塩漬けの葉っぱの味。実際アイスクリームの甘さの中にわずかにしょっぱさも感じます。そのバランスが絶妙で良かった。


 会計を終えて帰る際に、ブイヤベースの味の変化についてシェフに話すと、どうやらそのあたりも計算されていたようです。やられた! 塩加減がなせる妙味、しかも、ゆず胡椒の塩気も考慮・計算した、繊細な塩加減のもとに成り立っている料理のようです、これは。


 今まで2年間自分のアンテナに引っかからなかったこのお店、家族経営の、インテリアさえも手作りの温かいお店でした。私は別にお店の回し者ではありませんが、初回でこんなに感動するのは久しぶりで、ぜひ末永く続いてほしいです。


 ¥1,600 → ¥1,000




Kitchen せりぐち
熊本県上益城郡嘉島町鯰1857-1
096-237-3022 

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