圧倒された! 縄文弥生の造形美パワー


 九州国立博物館〔九博〕に、特別展「美の国 日本 JAPAN COUNTRY OF BEAUTY」を見に行ってきました。

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 教科書の写真でしか見たことのないものを実際に見ることが目的でした。


 しかし、実際に見る前に、というよりも駐車場に入る時点で今回は長時間の足止めを食らってしまいました。ちょっと甘く見ていたかもしれません。平日の午後1時過ぎだというのに、「北側アクセス」の道路は大渋滞。係員が言うには、駐車場に入るのに1時間前後の待ち時間だそうです。それを聞いてUターンして戻っていく車もちらほら。そういえば手前に民間駐車場がありました。渋滞がひどいゆえに成り立つ商売でしょう。この日しか行けず、ここまでやって来て引き返せない私は、仕方なく列に並びました。事前に駐車場のこと調べておけば良かった。腹をくくって待つこと数十分、午後2時数分前に駐車場に入ることができました。
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 入って早々あの有名なものが観覧者を迎えてくれます。
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 しかも360度どの方向からも全体をくまなく見ることができる展示。


 ● 遮光器土偶(縄文、青森)
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 あの有名な土偶の実物が展示してあります。思ったより大きかったです。私が小学生の頃は、これは宇宙人だとかデタラメが平気で流布されていたなあ。

 ● 火焔型土器(縄文、新潟)
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 実物の造形はほんと見事です。デザインされているというのがはっきりわかります。誰だ縄文人がわれわれ現代人より遅れていると言ったやつは。我々と同じくデザインのセンスが昔からあると確信しました。


 ● 水煙文土器(縄文、長野)
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 これまた入念にデザインされています。

 原始日本列島の造形美とは言い得ています。独創的で美しい。現代に近ければ作者の名前とか残っているでしょうが、名もなき作者の意識、センス、パワーを、目の前の物を通して感じることができます。ああ、何かすでにお腹一杯。


 ●袈裟襷文銅鐸けさだすきもんどうたく(弥生、兵庫)
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 これまた有名。銅鐸の文様の中で、スッポンが泳いでいました。


 ● 埴輪 踊る人々(古墳、埼玉)
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 どこかユーモラスな仕草。目や口は穴が開いているだけですが、表情が見えるようです。


 九博、とにかく人が多いぞ。前回の大英博物館展よりも多い。見学旅行の子どもたちもいますが、平日ゆえか圧倒的に年配者が多い。そしてあるものの前に来た時、人が多い理由が分かった気がしました。観覧者は、展示物を間近で見るための専用の列と、展示物から少し離れるが自由に移動して見られる方向に分けられます。

    その展示物とは、正倉院宝物の「螺鈿紫檀五絃琵琶」らでんしたんのごげんびわ。

教科書に必ず載っている琵琶。かく言う私も、この期間限定(11/3まで)で展示されるものを一目見たいと思い、忙しい予定の合間をぬって何とか調整してわざわざやって来たのです。

 残念ながら九博からの提供画像はありません。(今までの展示物の画像は九博からの提供)。視力はいいし時間もないので、私は少し離れた所から自由に移動しながら見ました。奈良時代のものとは思えないほど精巧な琵琶。弦の張られた側も、螺鈿でシンメトリーにデザインされた反対側もじっくり見ることができます。録音された弦の音も聞くことができます。


 ●王羲之尺牘(中国東晋、唐時代)
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 何やら有名な王羲之の直筆文字の輪郭を写しとり、輪郭の中を墨で塗るという技法で、その王羲之本人の字を後代に残しているものらしい。当然その過程でミスがあり、塗り損ないなどがあります。でも、直筆の文字の形がそのまま後代に残っているというのが凄いではありませんか。


 画像がないので文章だけで書きますが、私が今回感心したのは「古今和歌集巻第?(高野切)」。何が良かったかって、ひらがなの美しさ。紙の上で、まるで川が流れているかのように、平仮名が流れています。ここにひらがなの美しさ極まれり。文字が繊細で、その美しさに圧倒され、しばし立ち止まって眺めていました。


 今回の展示、見終わった感想をひとことで言うと、縄文弥生のパワーに圧倒された展示。期間限定展示の宝物・琵琶もありましたが、それをもってさえ私にとっては縄文弥生の素朴なパワーに勝っていなかったと思います。


 会期 2015年 10月18日-11月29日

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