2013野焼き支援ボランティア(1) - ジェットシューター係を拝命す -

 3月5日(火)、私にとって今年初めての野焼き支援ボランティアに参加してきました。通算2度目。

 場所は南阿蘇村の長野牧野(ぼくや)。朝8時30分に集合。

 この日は熊本地方には朝から、国の指針に基づくPM2.5に関する注意喚起が、全国で初めて出ました。

微小粒子状物質(PM2.5)のお知らせです。
本日(3月5日)は国が定めた暫定指針値の日平均70マイクログラム/立方メートルを超える可能性があるためお知らせします。
引き続き、県及び熊本市で公表する速報値にご注意していただきながら、不要不急の外出を控える・屋外での激しい運動をできるだけ減らす・外出時にはマスクの適切な着用を行うなどの対応をとることをお勧めします。
また、室内の換気は必要最小限にするとともに、微小粒子状物質(PM2.5)を屋内に持ち込まないために洗濯物を室内に干すなどの工夫も有効と思われます。
呼吸器系や心疾患などの既往症がある方におかれましては、より慎重な行動をお勧めします。
なお、この「お知らせ」は翌日午前0時に解除とします。



 帰宅後のニュースで知ったのですが、県北の荒尾市などで一時期100を越えたとのこと(平均値としては県内どの地点も国の基準値以下)。野焼きのある阿蘇でどうだったのかは分かりませんが、この日阿蘇は快晴。標高の高い牧野から見る景色は普通なら見事なはずなんでしょうが、全体的にかなりかすんで見えました。気象台によると大陸から飛来したPM2.5の影響で視界が悪くなることもあるそうですが。 ※なお野焼きでもPM2.5が発生するようです。



 作業中は安全上写真撮影禁止。以下の野焼きの写真は、昼食時に撮ったものです。


 斜面下方から風に煽られてものすごい勢いで登って行く炎。生きているかのようです。
P3053409.jpg

 一続きに見える炎は、うねり具合からまるで紅い龍のよう。
P3053411.jpg

 短時間でカヤの原っぱを嘗め尽くしていきます。パチパチと弾けて燃える音の大きさ。昼食場所からだいぶ離れているにもかかわらず、その熱がここまで伝わってくるのです。
P3053415.jpg
P3053418.jpg
P3053419.jpg

 炎が通り過ぎた後は黒い大地。景色が色彩的にも一変します。
P3053422.jpg

 炎が通り過ぎた後に残る焼けた樹木。でもまた芽吹くことでしょう。
P3053425.jpg

 地元の牧野組合の方々も一緒の昼食風景。この場所も午後の作業で野焼きされたのだと思います。
P3053427.jpg
 右隅に写っている年配の組合員の方は年齢80前。私たちと行動を共にすることが多かった方でした。現在牛を4頭飼育しているそうです。それはこれまで徐々に縮小した結果で、体力的にいつまで野焼きに出られるか分からないとおっしゃっていました。コメも作付しておられるようで、その作業にもボランティアが欲しいとも。昨年は、近くに移住して農業をしているフランス人や他の国籍の方々が無償で助けてくれて本当に助かったとおっしゃっていました。後継者不足の問題がかなり深刻です。
 この方のお話はすべて非常に興味深いものでした。さすが経験を積んだ年配者。私は一つ質問しました。「広い牧野で牛は飼い主を見分けるか」と。答えは「イエス」。牛は、他の人の牛と一緒に混ぜ混ぜになって牧野に放牧されていても、飼い主を見分けるのみならず、近づいてくる飼い主の軽トラの音さえ聞き分けて、飼い主の所に寄って来るそうです。
 

 私と同じ班のメンバーの方がかなりお疲れのようで休憩中。今日まで5日連続でボランティアをなさっていると聞きました。野焼きだけでなく、事前準備の(案内)看板を立てたりする裏方の仕事も含めて。
P3053428.jpg
 この方の脇に転がってるのが火消し棒。ボランティアの大多数がこの棒を持ち歩いて作業します。仕事は延焼しないように火を消すことなのです。


 私の仕事は?・・・というと、


今回はジェットシューター係を拝命しました。かっこ良さそうなカタカナの名前です。生涯2回目の野焼きにして、何とジェットシューターを担当させていただけるのです。

 ジェットシューターとは?(下画像は過去のもの)
DSC08302.jpg
 黄色いバッグの中には水が入っています。そこから出ているホースの先にはノズルが付いており、ピストン部分を縮めると勢いよくノズルの先から水が飛び出します。ノズルの先端には回転する部分があり、一筋の水を遠くに飛ばしたり、勢いのある霧状の水をやや広い面積にかけたりすることができます。これを背負って、野焼き現場で作業するのです。

 水であるゆえにバッグの重さは20キロほどになるそうです。必然的に年齢的にも若く体力のある人の役目・・・。私を含めて4人いる班内の顔ぶれを見ても、これを背負うのは私しかいないであろうと容易に想像できます。なぜなら、たぶん今回の平日の野焼きボランティア、班内のみならずボランティア全体の中で、たぶん私だけが40代で、かつ最年少だったからです。平日に活動できるのは、仕事をリタイアした方か、私みたいな昼間に自由の利く自営か・・・。
(※それでもこのボランティアの後帰宅してからしっかり夜遅くまで本業の仕事をしましたけど)。
 平日に関しては(そしてたぶん全体的に見ても)ボランティアも後継者不足なのではないかと思います。こんな時に大学生(失礼!)とかいろんな意味で体力と時間のある若者たちが参加してくれればいいだろうにとひしひしと感じました。


 荒れ狂う大きな炎の消火は難しいですが、火消し棒でなかなか消えない火でも、このジェットシューターを使うと、気持ちのいいくらい一瞬で消えてしまいます。しかし頻繁に使用すると、水が早くなくなってしまい、本当に必要な時に火を消せないということになってしまいますので、考えながら消火する必要があります。今回は火消し棒で消せると判断したところではあえて使用しないようにしました。総じて午前はあまり出番がなかったのですが、午後は大活躍。“シューター!”と叫び声が上がれば(それはちょっと危機迫る状況です)、重いバッグを背負いながら走って駆け付け、延焼しないように火を食い止めるのです。炎の熱さと煙に耐え、延焼を食い止める仕事、もちろん怖い面もありましたが、やりがいがありました。もちろん延焼を食い止めることより自分の身を守ることのほうが重要で、しかも最重要だというのは言うまでもないのですが。

 昨年の初めての作業では、何度も尾根と谷を上ったり下ったりしたのですが、その状況ではこの役目は体力的にもたなかったでしょう。今回は傾斜もゆるく、何とか最後までこの役目を果たせました。



P3053431.jpg
P3053432.jpg

 ちなみに青い作業服は今年から導入された難燃性のものです。野焼きシーズンの間財団から低価格でレンタルできるのですが、私は自分専用に購入しました。


 この牧野、来週も野焼きが入っているそうです。

コメント

非公開コメント